絵画


4年生


F130号

『朴』

 植物や水をはじめとする「自然」は、天気や季節、時間などの様々な働きによって、その形や色、性質を絶え間なく、複雑に変化させています。そのような特色を持つものなら、言葉などでは表せない自分の不明瞭で曖昧な感情や思考も表現することができるのではないか、という考えから今作品の制作に臨みました。悩み、迷いながらも、ありのままの思いを表現したので、ぜひご覧ください。

春日 充実

KASUGA Mitsumi


F130号

『まどろみの香』

私にとって花は特別な存在で、花の色を見ているとぐちゃぐちゃになった気持ちが整理され、花の香りを吸い込むと不安や悲しみ、焦りが溶けていくように感じます。

この作品では、花の色や香りに癒されるような空間を目指し、制作に取り組みました。花の群れ、微睡む人、花の香りに誘われた蝶たち。現実には存在しない、空想的で曖昧な空間ですが、私のもうひとつの世界を感じていただければ幸いです。

明道 舞

MYODO Mai


F130号

『過ごした日々を』

これまでの出来事や思い出を踏みしめ、抱えながら前進しようとする気持ちを描くため、押し扉を開き、外へと出ようとしながらも、後ろを振り返る様子をメインとして構成しています。

周囲の人物も、とりとめのない日常の瞬間ながら、どこか印象的な様子を描くようにしました。人物の実在感や力強さ、逡巡する思いを描くため、色彩やボリュームにこだわって制作を行っています。人物の複雑な描線など、お楽しみ頂けると幸いです。

松本 裕介

MATSUMOTO Yusuke


F130号

『凪』

穏やかで静謐な空間を描くことによって、揺らがなさという人間の精神の強さを表現しました。揺らがなさを表すために、存在感を重視して、人体の重みを感じられるようなタッチの工夫や、それを強調できるような質感の差などにこだわりました。

松本 七海

MATSUMOTO Nanami


3年生


S100号

『錯綜』

今回の「錯綜(S100)」では"色"をテーマに制作しました。

前作の「渦中の拍動(M100)」で使用したピンクやブルーを用いつつ、グレーとの調和を目指しました。端にある人物は敢えて顔を見えなくさせることにより、顔で判断されるのではなく、その人ならではの所作やポージングで見てほしいという思いも含まれています。

高野 優芽

TAKANO Yume


F130号

『憧憬』

早朝の大学に満ちる澄んだ空気に朝日が反射し、キラキラと輝いている様子を描きました。日々つまづいたり悩んだりしながらも、自分の在りたい姿に近づけるように今を精一杯生きている人の姿を、この風景に託して表しています。自分の中にある負の感情からも目を背けずに制作しました。

会場にて、大きな画面で見て頂けると嬉しいです。

山内 裕美子

YAMAUCHI Yumiko


F130号

『出でよ』

自分にとってとても憂鬱な瞬間を描いています。自分ならば乗り越えることができるはずだ、という強い自負心を噛み締めながら表現しました。赤色と朝の光が惹き立て合うようなバランスにこだわっています。人物の存在によって意味が生まれる情景となっていれば幸いです。

清水 琳音

SHIMIZU Rinne